「加持」とは、本尊船不動明王様の大慈悲が私たちの心に働きかけて下さることが「加」であり、私たちがそれを信心の中で受けとめることが「持」であります。護摩供の修法を行い、祈りをささげる儀式を加持祈祷と申します。
加持祈祷の時に修法いたします護摩供とは、不動明王を本尊とした壇において、護摩木という薪を焚いて諸願の成就をお祈りする真言密教の修法です。護摩の火に薪を焚くことにによって、煩悩障難を焼きつくし、願望を清めすみやかに成就することを祈念いたします。

寳壽院では、御参りいただきましたご信徒の御祈願は、祈祷加持の護摩供に際し、それぞれの願い事を人形（ひとがた）にお書きいただきます。その人形を護摩木と共に焚き、ご信徒各位の祈願成就をいたしております。また、大寒・土用行の時に祈祷申し込みいただきますと、護摩修行の尊い浄火にあててご祈願された護摩札を、ご信徒各位にご授与されます。護摩札は、船不動明王様のご霊徳を宿すご分身でありますので、お持ち帰りになられましたら、神棚あるいは床の間などのご家庭の清浄な処でお祀りになり、毎朝心身を清めお水と灯明をお供えして、船不動明王様のご真言をお唱えし、願い事の成就をお祈りください。